電池の話① そもそも電池ってなんなの?なんで電池なの?電池の歴史と基礎知識

電池の話
芝くん
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ご安全に!

芝くん(@Siva0505U)です!

 

このブログは僕が大学の研究室に在籍していたとき知りたかったことを中心に趣味のネタを交えながら理系大学生・大学院生に向けた生きるためのヒントになる記事を更新していきたいと考えています。

 

でんちのきもちという名前で始めたブログなのですが、電池の話を一つもしていませんでした(笑)

 

おい!名前詐欺じゃねえか。このままじゃ電池のきもちがわからんぞ、いい加減にしろ!とのお叱りを受けたのでちょくちょく電池の話もしていこうと思います。

 

本記事では、電池の話初回なので電池の歴史と基本的な情報を書いていこうと思います。

難しい話や勉強チックな話が続きますがどうかお付き合いください!

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電池ってなんなの?なんで電池なの?

みなさんスマホはお持ちだと思いますが毎日欠かさず充電を行っていますよね?

 

「あー充電忘れた……」とか「スマホの使いすぎでもうバッテリーが切れそうだ」とかの経験は誰もが一度は経験したことがあると思います。

 

そんなとき「充電しなくてももっと長く使えたら便利なのになぁ」って思うことはありますよね。

なぜ電池は充電しないと動かないのでしょうか?

 

電池はその名の通り電気を貯めるための池です。

正極・負極・電解質の3つの要素が揃うことで電池として成立します。

 

電化製品を動かすのは電気の力です。そしてその電気には電気の源、電源が必要となります。

電源は現代社会では普通、家庭用のコンセントがその役割を担っています。

テレビも掃除機も“基本的”にはコンセントを刺し電力を得ることで動いていますよね。

 

電源としてコンセントをつなぐ場合、テレビは好きな場所で観ることはできません。

掃除機はコードが引っかかって掃除の邪魔になります。

 

そんなとき、電源内臓のポータブルテレビなら好きな場所でテレビを観ることができます。

コードレス掃除機なら自由に掃除をすることができます。

 

このとき電源の役を果たすのが電池です。

電池はいつも裏方にいて僕たちの生活を豊かにしてくれます。

 

電池のおかげでコードレスに電子機器を動かすことが可能となります。

電池がなければスマホもただの板です。

現代社会は電池のおかげで成立しており、現代社会は電池の手の平の上で踊らされているのです!!

 

……電池研究者なのでアピールとして少し大げさなことを言ってみましたが、電池と人間の付き合いは電化製品の急速な発展に伴って密になっていったことは間違いないと思います。

それでは電池はいきなり今の形になったのでしょうか?

 

電池の勉強のためにも少し歴史の勉強をしてみようと思います。

(正直退屈な内容になるので、ふーーん程度に読んでもらえれば嬉しいです)

 

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電池の歴史

「電池 歴史」で調べると良質なサイトがたくさん出て来るので詳しくはそちらに任せるとして、ここでは簡単に電池の歴史についてまとめたいと思います。

 

世界最古の電池として有名なのが約2000年前にイラクのバグダッドで作られた「バグダッド電池」です。

バグダッド電池(バグダッドでんち)とは、現在のイラク、バグダッドで製造されたとされる土器の壺である。電池であるという意見と、そうではないとする意見が存在する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/バグダッド電池

 壺。画像はイメージです。

 

高校の時、化学の資料集読むのが好きだった人は素焼きの壺の写真を見たことがあるかと思います。

世界最古の電池だとよく言われますが諸説あるようで、僕は電池かどうか怪しいと感じています。

(少なくとも、これで電解メッキは無理だろう)

 

 

科学的に電池の仕組みを発見したのはイタリア人医師のガルヴァーニさんです。

1780年のことでした。

 

カエルの足に電気を流して痙攣させる実験をしていたガルヴァーニさんはある日発見をします。

こいつ電気流さなくても動くぞ……!

 カエル。画像はイメージです。

 

このカエルの足の痙攣を引き起こしていたのが電池の仕組み「正極・負極・電解質」だったのです。

 

カエルの足を鉄と導線でつなぐことで電気が発生するらしいぞ!という内容は論文化されました。

その論文を読んだ同時代のボルタさんは再現実験を行います。

 

ボルタさんは電気が流れる仕組みについて研究を重ねます。

そしてついに2種類の金属と食塩水でも電気が発生することを発見しました。

これをボルタ電池といいます。

 

1800年、電池が誕生した瞬間です。

 (論文を読んで追試を行い新たな法則を発見するのは今の科学と同じですね。勉強になります。)

 

ボルタ電池の発明から電池の研究は急速に進むわけですが電池の仕組みは全て、

「正極・負極・電解質」の3つが基本となります。

 

どんなに高性能で最先端の電池も「正極・負極・電解質」の3つはかならず存在します。

したがって太陽電池と燃料電池は正確には電池では無いです!!!!

どっちも正確には発電を行って電気を取り出しています。

話すと長くなるので割愛しますがこの2つの話をされても僕はわかりません(笑)

 

話がそれはじめたので、電池の歴史はこの辺りで区切りたいと思います。

 

ここから紆余曲折あって現在へと電池は必要に応じて改良を重ね、バリエーションを増やしていきます。

ここからが僕たちの出番です。

 

研究題材としての「電池」の魅力

前章で電池の仕組みは「正極・負極・電解質」の3つからなるということがわかりました。

つまり電池の研究は「正極・負極・電解質」の研究であると言い換えることができます。

 

よりよい電池の開発にはまさに三位一体の性能を高めることが求められるのです。

ここが電池の研究の難しい部分であり楽しい部分でもあります。

 

例え高性能な正極が完成しても負極や電解質の組み合わせによっては十分な性能を発揮できないこともあります。

 

 

電池の電圧は正極と負極の電位差に相当します。

式にするとこんな感じ

(正極の電極電位)-(負極の電極電位)=(電池全体の電圧)

 

ちょっと突っ込んだ話

電極の電位はネルンストの式によって求めることが可能です。大学で物理化学を勉強された方は聞き覚えがあるのではないでしょうか?

また、現在の二次電池の研究はリチウム電池系(リチウムイオン電池や全固体電池、リチウム空気電池、リチウム硫黄電池等)が主流であり、一般的にリチウムが基準(0 V)とされることが多いです。

 

エネルギー密度が最強の正極があるのにそれに見合う負極が無いとか、全然劣化しない負極があるけど電極電位が高いから電池の電圧は低くなる(正極との電位差が小さくなる)とか、

難しい話ばかりになりますが一筋縄では行かないのが電池の世界なのです。

 

だから研究者は電池の気持ちを理解してあげる必要があります!

電池の研究は奥が深いからやりがいがあります。

 

より軽くより長く、未来は電池と共にある!(まとめ)

まだまだしないといけない話はたくさんあるのですが(一次電池と二次電池の話など)、今回はここまでにします。

眠くなる勉強の話にお付き合いいただきありがとうございました。

 

後半の話になると専門的な話になってしまうのでどうしても難しい話が続きます。

僕はこういう技術の話を永遠にするのも好きなのですが(笑)

 

電池に限らず機械・電気製品は軽薄短小(軽量化・薄型化・短縮化・小型化)が求められるのが常です。

 

充電1回でスマホが10日間使えたら嬉しいですよね?

電気自動車の航続距離を伸ばすにはもっと軽く長寿命にする必要があります。

 

リチウムイオン電池の発明がモバイル文化のブレイクスルーになったように次世代電池の発明が新しい時代の転換点になることが予想されます。

より軽くより長く、電池に求められる性能を達成することができた世界は今と全く違う景色になると確信しています。

いままで裏方で黒子の役割に徹していた電池ですが主役になる時代がこれから始まります。

 

夢のない時代だから夢のある話に挑戦していきたいと思います。

みなさんにも何かしら夢を持って挑戦できる何かが見つかることを願っています。

 

 

今後も電池の話は定期的にしようと思うので、知りたいことなどありましたらブログへのコメントやツイッターでメッセージをください!

このブログの電池の話を追っていけば少しずつ電池の最先端知識もついていくと思います(そのためには僕もたくさん勉強しないとな)。

 

 

それでは、ご安全に!

 

芝くん

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